2016年11月17日 (木)
アギネコ ヴィオラ・デュオリサイタル

img_0581img_0584img_0587img_0592今日(11/16)はいよいよ最後の最後、アンサンブル・メンデルスゾーンの一員であるサンダー・ヘールツとヘールツ高橋康子夫妻の「デュオ・アギネコ」によるヴィオラ・リサイタルが高槻の摂津響Saalであった。目立ち、自己主張の強いヴァイオリンやチェロと違って、ヴィオラはその間に挟まれていつも大人しく自己抑制している人格者だが、昨日と今日は違った。主役で一人舞台だったからだ。ヴァイオリンの繊細な音色を表現するのに私はよくシルクの光沢やピカっと光る川魚の鱗を比喩に用いるが、ヴィオラを聴いてはそのような連想は少しも湧かなかった。これはもっと渋く暗く、昨日はチョコレートといったが、今日はその質感がビロード地の柔軟な手ざわり、深みのある色調に想われた。ピアノも今日は同質に思われ、アンリ・ヴュータンの「ロマンス」ではピアノ音が胸にずしりときたし、シャルル・ド・ベリオの「バレエの情景」ではピアノもヴィオラもダイナミックでそのボリューム感に圧倒された。サンダーのバレリーナ並みのスタイルについては昨日も大いに述べたが、この「バレエの情景」で、彼が舞台でロシアバレエを踊っている情景を想像せずにはおれなかった。この迫力はヴィオラであってこそ初めて表現できるものとの手応えがあった