2017年9月17日 (日)
イヴ・アンリ教授レクチャーリサイタル

今晩は。 昨日に引続き、今日(9/16)は3時からイヴ・アンリ教授のレクチャーリサイタル(テーマ:室内楽のピアノからオーケストラ音楽のピアノへ)がSalon Classicであった。午前、午後のレッスンの中にサンドイッチのように挟んだリサイタルだったが本当に素晴らしかった。

ピアノ芸術とは何か、真のピアニストとはだれかを再認識できた。昨日の話の続きでいうなら10点の性格のまるで異なる名画をゆっくり鑑賞している感がした。休憩なしの一時間半から二時間、何も見ずに10点の名品を弾き切った。

ショパンの「華麗なる大円舞曲」はフィーシャ・ピンク色をし、シューマンの「アラベスク」はアラビア調の薄青と薄紫色をしていた。

リストの「歌劇ファウストのワルツ」やボロディンの「だったん人の踊り」では、鍵盤上に林立した鋼(はがね)の10本指、あるいはタコの10本足が忙しなくダイナミックにドラマチックに鍵盤上を踊りまくった。急降下してくる飛行機があるかと思うと、心を打つ鐘の音、鈴の音があった。作曲家でもあるイヴ・アンリの真骨頂を見た。今日一番印象に残る名品だった。

レッスンを聴いていて分かったことだが、同じパッセージを弾いていても先生の音は水に“ごぼっと”入る感じ、生徒のそれは“パシャン”と入る感じがした。

ラヴェルの「亡き王女のためのパバーヌ」には気品が横溢していたし、デュカの「交響詩、魔法使いの弟子」では乾いた音が響き渡った。

アンコールに応えた数々のショパン曲は暴風雨が去った後の静けさに似ていた。ピアノだけで描く絵、オーケストラ的な中にも統一感があって私の好みだ。

アンリ教授の新たにリリースされたCDの説明文に私の油絵が使われた。名誉なことだ。上記ボロディンの「だった人の踊り」を思い出させたらしい。