2019年4月28日 (日)
イヴ・アンリ教授客演The Spring Joint Recital

違う、イヴ・アンリ教授のピアノは他の日本人のみなさんの弾くピアノとはっきり違う。ピアノも楽譜も同じだし、指の長さもそんなに違うとは思わないのに響いてくるものが決定的に違う。何が、どこが、どう違うのだろう。そうだ、それは言葉とその息遣いの違いに相違ない。リズム的欧米語に対してメロデイ的日本語、豊富な子音と母音に富む欧米語に対して単純な子音と母音の日本語、毎日聞いている音声がこのように違えば、ピアノを奏でる際の音がこのように違っても少しもおかしくないではないか、そのような気がした。日本人の弾くピアノは浮世絵の女性の髪の毛のように一本一本きれいに揃った黒髪だが、その間は真っ白で色がない。欧米人の場合はその間に色んな音のグラデーションがある。西洋音楽はやはりかれらのものだ。今日のジョイントリサイタルを聴きながらそんなことを考えていた。もっともイヴ・アンリはそれ以上である。布に織りなす音の刺繍のきれいなこと、ダイナミックな部分もあれば繊細な部分もあって詩情に溢れていた。彼が来るのに合わせて描いた私の「華麗なる大ポロネーズ」を見て、この白服はショパンだねと喜んでくれた。今年は沢山マズルカを弾いたから次にCDを出すときはこの絵を使わせてもらうといってくれた。いよいよ友情のふくらみを感じた。