2019年5月6日 (月)
フランス歌曲の楽しみ

今日(5月5日)は、普段よく聞くフランス作曲家のピアノやチェロ曲、たとえば、フォーレの「夢のあとに」などの声楽版、つまりフランス歌曲を聴くコンサートがレクチャー付きであった。歌うは武田正雄先生、ピアノ伴奏は霜浦陽子さん。先生は東京藝大卒で1983年フランス政府給費留学生として渡仏、以後、20数年に亘りパリに在住したフランス歌曲の権威。歌曲はフランス語ではメロディ、ドイツ語でいうリートに相当。フランス歌曲の有名な作曲家にはドビュッシー、フォーレ、ラヴェル、プーランクなどがいて、それらのピアノ曲やチェロ曲は平素から聴き慣れているが、クラシック歌曲としては珍しく新鮮だった。歌である以上詩が存在する。武田先生の日本語訳で久しぶりに読んだシャルル・ボードレールやポール・ヴェルレーヌの詩に若い頃のロマンやファンタジーが蘇った。武田先生も一言触れてくださったが、私が昨年、ドビュッシー没後100年を記念して描いた「ドビュッシーに寄せて」の絵がボードレールの詩、「噴水」の一節にうまく符合していて嬉しくなった。

水の迸りは

この千もの花を注ぎ

その蒼さの中を

月が通り過ぎ

にわか雨のように落ちてゆく

大きな涙の流れになって。