2019年5月8日 (水)
レクチャーコンサート「名曲を語る」シリーズVol.1

もうこの歳になると、何事も温故知新で、昔知ったことに新味を付け、味わい直すいい機会となる。今日はホールで初の試み「名曲を語るシリーズ、第一回ショパンとワルツ」があった。ピアニストの土井緑さんがショパンのワルツ、「子犬のワルツ」と「ワルツ第1番<華麗なる大円舞曲>を演奏した後、諸大学で音楽美学を教えている白石知雄先生がプロジェクターを用いてウィンナーワルツの場面を写し、その歴史を語り、小さなホール中を自らステップを踏んで踊りまくった。ワルツは舞曲史のなかのワルツとしても音楽としてのワルツとしてもおもしろい。われわれの世代にとってワルツといえば、高校時代に聴いたヨハン・シュトラウスのあの「美しき青きドナウ」の調べと情景が反射的に脳裡に浮かぶ。それらと比べると、ショパンのワルツはたしかにちょっと違う。ウィンナワルツが18世紀の宮廷舞踊の流を汲む雅やかでロマンチックなものだとすると、ショパンのそれは、ポーランド風で、子犬…が、ポーランド人の郷愁をそそるかと思うと、華麗なる…は、リズムとハーモニーの関係が新しく、メロディーにも自由度があり華麗さに溢れている。最近私が描いた「華麗なる大円舞曲」に新たな刺激を覚え少し描き改めたい気持ちになったと同時に、このような解説を聞きながらピアノ演奏を聴くとワルツの世界がどこまでも広がり愉しくなった。