2020年6月29日 (月)
伊藤順一ピアノリサイタル

おや、「鈴生りになったスズランの茎枝が何本も左から右へ走る」と思わず思ったのは
今日(六月二十八日)、伊藤順一君がイの一番に弾いたショパンの即興曲1番~3番が聞こえたときだった。およそ鍵盤の音とは思えない、丸い語感の外国語を聞いている感があった。この三か月間、Covid19で聴けなかった生演奏を久しぶりに聞いての初感想だ。今、ボクは一体どこにいるのだろう。そうだ、ヨーロッパの世紀末(19世紀末)にいるのだ。ショパン時代の小さなサロンにいつもの仲間が集まり、みなして生演奏を楽しんでいるこの風情、この贅沢、21世紀のテレワーク的なものとは全く違うこの実物本物嗜好。これがクラシック音楽の愉しみ方だろうと素直に思った。第4回日本ショパンコンクール第一位に輝いた伊藤順一君がコロナ後、Salon Classicで演奏した最初の演奏者となった。
今年はベートーヴェン生誕250周年、ベートーヴェンのソナタ8番「悲愴」はじめリストのリゴレットパラフレーズ、ショパンの幻想即興曲など多彩なプログラムだった。