2009年5月4日 (月)
湘南国際村フェスティバル

リレーコンサート「音楽のプラネタリウム」  2009年5月4(月、祝)                        湘南国際村センター「国際会議場}

今年はガリレオ・ガレリーの望遠鏡発明から400年に当る「世界天文年」、ここ湘南国際村開村15周年を記念して催されたフェスティバルでThe Music Center Japanも参画、「音楽のプラネタリウム」と銘打ってリレーコンサートを企画した。プロアマ不問で出演した者、約三十人、バラェティーに富んだ演奏となった。全部は 紹介できないが、とくに筆者の印象に残ったものに留めたい。

国際会議場の天井はさながらプラネタリウム、その下に満席のこの盛況。家内が The Music Center Japan 主宰として一言挨拶。今日の曲はいずれも天文年に相応しく、天体、宇宙に因んだものばかり。中谷氏は筆者の大学時代の友。定年後一念発起して 声楽を習い出したロマンティスト。昔懐かしい「月の砂漠」「荒城の月」「オー・ソレ・ミオ」をよく通る澄んだ声でノスタルジックに歌う。伊藤さん親子、珍しい親子の取り合わせにビックリ。お母さんはお一人であのミュージカルの「虹のかなたへ」を歌われ懐かしい思いがした。 香高さんのサクソフォンによるドビュッシーの「月の光」は、今日多くの楽器で演奏された曲の中で私の心を一番捉えた。あのサクソフォンのアンヌイな気分が好きな私だからか。平田さんと宮さん、モーツアルトの「キラキラ星の変奏曲」を奏でる二人は赤と青のドレスで 曲同様可愛くキラキラとしていた。樋浦さんの弾くカタロニア民謡の「聖母の御子」(キリストをあやすマリア)を聴いていると、ヨーロッパにも「わびさび」の世界があるのだと思わず思った。林原さんの曲は日本人、宮木朝子作曲の「失われし時の海」というまことに風変わりでユニークな曲。宇宙の彼方に逝ってしまった先祖たちが彼岸の向こうから霊の言葉で演奏しているようだった。ロシアの美女、ナタリアの弾くベートーヴェンの「月光の曲」はバレエ的な美しさがあり、彼女がボリショイ・バレエ学校のピアニストだったことをあらためて思い出した。本日のトリを勤めて下さった井上氏ご夫妻はガリレオの400年を記念して過去ざっと百年ごとに刻んだ珍しい 曲の解説と演奏をして下さった。それらはシャミードの「星のセレナーデ」、マルチェロの「アダージョ」「プッチーニの”星は光りぬ”(歌劇「トスカ」より)、ポンセのエストレリータ(小さな星)だった。

 広い広い宇宙、天体。どれだけ広いのだろう。想像もつかない。今、われわれに届く光は光の速さで以ってして137億年も前に発したビッグバン時代の光という。全ては過去に発した光なの だ。それに比べて何と小さな地球だろう。しかし、その小さな地球のことをわれわれはどれだけ知っているのだろう。今日はこのリレーコンサートにボランティア活動をしているNPOのチャイルド・ファンド・ ジャパンの方々にお手伝い願った。この機会にこの団体がフィリピン、スリランカ、ネパールで子供たち のお世話をしていることをスライドで説明、寄付を募った。今回はとくにネパールを紹介されたが、その話によると、この貧しい国ではガリガリに痩せた栄養失調の子供を父親が籠に背負って、三日三晩歩いてその地方の唯一の病院に連れてくるという。その親の目、子供の目、いずれも純粋さに 星のごとくキラキラと輝いていた。同じ人間のこの惨状と真実の目。天体の光、地上の光を見る思いがする一日だった。

 

 

 ( 月 ) 湘南国際村フェスティバル