2015年10月6日 (火)
2015年10月5日ヤヴォルカイ兄弟リサイタル

お早うございます。私の耳にはまだ昨夜の醜美音が響いています。

10月4日、5日の二日間に亘る昼夜都合4回のヤヴォルカイ兄弟によるリサイタルが拍手喝采のうちに終了した。何といってもこの二人の愉快なキャラがものを言った。どっちも太っちょだが兄貴のシャンドルの方が弟のアダムより一回り大きい。そのバランスを取るように兄貴は小さなヴァイオリン、弟は大きなチェロを抱えている。二人はいわばボケとツッコミの弦楽器漫才師だ。二日とも同じプログラムをベースにしたが、昨夜は最後とあってその軽妙味をいかんなく発揮したので、その印象を持って今回のリサイタルの総括としたい。 前回述べたサラサーテの「ティゴイネルワイゼン」が正とすればドゥブロヴァイの「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」は反、あるいは合だった。 現代曲というべきか、とにかくシュール、シュール、絵画にシュールレアリズムがあるごとく音楽のそれはこんなのをいうのだろうか。二人して想像できる限りのあらゆる音を出す。キーキーウウウー、グジュグジュグジュ、シュー、キャッ、キャッ、キャッと奇音が発せられる。即興のでたらめ…かと思ったら二人ともちゃんと譜面を見ている。すべての美音を否定した醜音の音のコラージュとでもいうべきか、しかしそこにはちゃんと美しい秩序があって快い、メロディにならないメロディで作るメロディだった。お能かと思わす部分もあれば神妙な氏神さんの音もあってまさに掛け合い漫才的デュオ演奏だった。 ハチャトリアンの「剣の舞」、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」どちらも目に止まらぬ速い弓の動き、さざ波に揺れる棒杭の水面に映る反射のようだ。まさにエンターティニングだった。 この二人はわれわれ夫婦のために都合4回もアンコールとして「チャルダシュ」を弾いてくれた。「チャルダッシュ侯爵夫人」は、エメリッヒ・カールマン作曲のオペレッタ。1915年11月17日、 ウィーンのヨハン・シュトラウス劇場で初演されたもの。われわれがこの曲をこよなく愛していることを先刻承知していたのだろう。この好意にどう答えたらよいか一瞬迷ったが、エーイ、書を書いて二人にやろうと筆を握った。「音驚天動地」(Yavorkai brothers’ /Sounds/ surprise the Heaven and/tremble the earth/why not human-being)IMG_20151006_0001_NEW (2)IMG_20151006_0003_NEWヤヴォルカイIMG_0449IMG_0456IMG_0466