2009年1月3日 (土)
2009年新春コンサート ピアノ三重奏

2009年1月3日(祝)午後2時~ Salon Collina

2009年初のコンサートが始まった。今年は特別の意味を持つ。 The Music Center Japanを創設してから丸20年が経ち、Salon Collinaを開いてから今年で10年目に入る節目の年だからだ。これを機会に今年からThe Music Center Japan のロゴを使うことにした。
また、この節目の年の門出を祝うために今日は読売交響楽団のコンサートマスター、小森谷 巧氏(ヴァイオリン)、NHK交響楽団首席チェリスト、藤森亮一氏、長くロンドンで研鑽を積まれたコンサート・ピアニストの横山美里さんにお越しいただき、ピアノ三重奏を演奏していただいた。 今日も元旦に引続き新春にふさわしいからりと晴れた一日で、富士山も相模湾もくっきりした姿を現わし、バス停からSalon Collinaまでの道が新春 気分に溢れたプロムナードとなり既にして演奏前の心の前奏曲となった。

【プログラム】
J.ブラームス:ピアノ三重奏曲 作品8 ロ長調
J.メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49

さすがは超一流の演奏者たち、立ち居振る舞いからして気品が漂う。 演奏は堂々として壮麗であり雄渾だった。ブラームスにしろメンデルスゾーン にしろ全章を聴いて初めて味わう構成美の重厚さ、あるいは躍動感だった。室内楽としてのピアノ三重奏はチェロとヴァイオリンとピアノの見事な三角形だ。全開にしたピアノ、千両役者のヴァイオリン、低音の魅力のチェロ、それらが醸す得も言われぬハーモニー、どれもが主役で脇役はいない。が、チェロの響きが特に胸を打ち胸を撫でる。今日の演奏を聴きながら私がイメージしたのはフィッシャーのだまし絵、三角形だった。平面のようで立体で、どう三辺が繋ぎ 合っているのか分からないが、その間にはある種の構成美がある。これと同じ関係イメージを三つの楽器間に感じた。ピアノが強く出てきたかと思うといつの間にかヴァイオリンの音色に変り、それを楽しんでいるつもりがいつの間にかチェロの音色に変わっていた。今日は演奏中写真を撮らなかったが四十数名の聴衆が心から演奏を楽しんでおられる様子だった。

五行歌

すーと  胸を撫でる  チェロの涼しさ  重厚な曲に  ドルチェ線走る

本日、参加くださったお客様のお一人から次のような暖かいメッセージを頂きました。一月のコンサートは、私たち夫婦が海外でいろいろな形で音楽と接するうち、いつかこんなことができたらいいなあと思っていたまさにそんな形の一つでした。中西様の、音楽を分け隔てなく多くの聴衆と分かち合う、若い音楽家をサポートしていく、というお考えは、今まであまり日本のクラシックの世界で行き渡っていなかっただけに、パイオニアとして始められたこと、皆が心地よくなるような自然な形で運営されていることに感銘を受けました。またいらっしゃる方たちの間に、音楽を媒介とした静かな連帯感が芽生えていて、素敵な共同体が創られていることも印象的でした。とても良い刺激をいただきました。

 

 ( 土 ) 2009年新春コンサート ピアノ三重奏