2017年9月17日 (日)
The Autumn Joint Recital 客演: イヴ・アンリ教授(パリ国立高等音楽院)

IMG_3145IMG_3147IMG_3151今晩は。

半月前にフランス中部に彼の家を訪れた私が今日(9/15)は彼をわが家に招くという親密さ。二回りも違うわれわれだがとにかく息が合う。互いに笑顔を見せるだけで気心が解り合える仲だ。そんなイヴ・アンリ(気安くいうが、相手はフランス政府から二つもの文化勲章を受賞したピアニストだ)が客演の秋のジョイント・コンサートを今日Salon Classicで催した。

多くの出演者が同じピアノを使うのにどうしてこんなに音色が違うのか。大勢の出演者の演奏ぶりを逐一コメントする資格はないので割愛するが、彼のピアノを聴くと私の顔はひとりでに綻ぶ。

あぁ、きれいだ。文句なしにきれいだ。一音一音が金と化し銀と化して線となるパッセージ。そのキレのよさ。私は音楽をどうしても絵画の目で見て(いや聴いて)しまう。

絵は描き終わった結果で、描いている最中の過程は見えないが、音楽はその逆、演奏最中の過程を聴くことはできるが結果はない。絵はここに赤と青の太い線で描かれている事実はあるが、それがどんなタッチ(筆致)で描かれたかは解らない。一方、音楽はその勢い、強弱、遅速など、そのタッチ(筆致)にこそ心が躍る。

突き詰めれば絵画も音楽もその奥の美しさを求める上では変わらない。これが私の音楽論だ。ベートーヴェンの髪型を彷彿とさせるイヴ・アンリの演奏時の表情は余裕綽々、およそ一所懸命さはない。自家薬籠中そのものの姿だ。