2009年6月11日 (木)
Sang Woo Kang Piano Recital 

2009年6月11日(木)  14:00      Salon Collina

このところ音楽三昧である。今日はアメリカ、ロードアイランド州から来た韓国系アメリカ人の演奏を聴いた。イーストマン音楽院で学士号、博士号を取得し、その間、ジュリアード音楽院で修士号を取った逸材である。今回が二度目の訪日だそうだが、やはり同じアジア人がゆえか一度に親しみを覚える。旧知の赤木舞さんがイーストマン音楽院で同門であったことから連れてきた。

今日のプログラムは
スカルラッティ:ソナタ ホ長調K.380、イ長調K.332、ハ長調K.159
モーツァルト:  ピアノソナタ 第10番 ハ長調K.330
J.コリリアーノ: 幻想的練習曲(1976)
1.左手のために 2.レガート 3.5度と3度 4.装飾音 5.メロディー
ショパン:     ノクターン 作品9-3 ロ長調
ショパン:     幻想ポロネーズ 作品61
アンコール
リスト:      演奏会用練習曲 第2番 軽やかさ ヘ短調

今日の圧巻はJ.コリリアーノ の幻想的練習曲(1976)だった。あまりにも迫力に富んでいて圧倒されっぱなしだった。小さなホールの演奏者の真前で聴くのだから当然といえば当然だが、そのピアノを押さえ込むように弾く腕の振りは物凄くパワフルだった。最初の出だしは左手だけ、右手はピアノの椅子の上に置いたままである。しかし目を閉じていると到底片手だけとは思えない。先日、バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した盲目のピアニスト辻井伸行さん(20)が点字楽譜を使わず、知人のピアニストに左右のパートを弾き分けてもらい、体の中にしみこますように記憶すると言っていたが、私までそれを実験する気分だった。ところでこの曲はまさにそのバン・クライバーンの1976年度課題曲だったそうで、作曲したのが、ジュリアード音楽院の現職作曲部長、コリリアーノ教授だそうだ。
今日の演奏を聴いていて、美しい機関銃音、大理石の床に落としたガラス板の割れる音とピカピカと散乱するガラス破片と大理石の光沢、そんな硬質な美しさを思い浮かべた。急に決まったコンサートのため、聴衆は少なかったが、来年は多くの人に聴いてもらいたいピアニストだった。彼はこれからバンコック、シンガポールの演奏旅行に行く。



 

 ( 木 ) Sang Woo Kang Piano Recital