2014年12月13日 (土)
Yuletide Joint Recital

今日(12/13)は午後2時から客演に米コロラド大チャールズ・ウェザビー氏を招いてジョイントリサイタルをSalon Classicで行った。今日はたっぷりパフォーミング・アートのよさを味わった。パフォーミング・アートとは芸術家自身の身体が作品を構成し、作品のテーマになる芸術である。

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ソプラノの渡邉 栄子さんは倉田 亜樹さんのピアノ伴奏で、中田 章の季節にマッチした「早春賦」と越谷達之助の古典的な「初恋」、それに別宮 貞雄の「さくら横丁」、ドヴォルザークの「ジプシーの歌」7曲を歌われた。その顔の表情がよかった。聴衆は耳ばかりでない、やはり視覚に訴えるものが重要だ、その遠くを見詰める目にあの昔の初恋の恋情が宿っている。あの腕の振り、首の左右、前後、上下の振りにジプシーの情熱が絡まる。今日はとくに「さくら横丁」の低音のゆっくりした声に聞き惚れた。今の日本にないちょっと昔の日本の美しさを彷彿とさせた。

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次はピアノの国枝千加さん。ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」で”メヌエット”や”月の光”など、さらにメトネルの「忘れられた調べ 第2集 作品39より5. 悲劇的ソナタ」並びにラヴェルの「プレリュード」だった。私にはメトネルがよかった。

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次は客演のチャールズ・ウェザビーのヴァイオリン、ピアノは霜浦陽子さん。曲はサラサーテの序奏とタランテラ、ファリアのスペイン民謡組曲やスペイン舞曲、アルベニスのタンゴおよびアンコール曲のいろいろ、彼と一緒に来日したコリン・フジワラ作曲の作品も披露された。その腕前はカーティス音楽院出身と聞くだけで保証されたようなものだが、その爽やかさ、清潔感にいたく感心した。彼が今日はじめて弓で弦を鳴らした時、咄嗟に私の頭をかすめたのはあの飴(あめ)だった。艶やかな茶色、あれを細く伸ばしたときの白く光る感触、そんな感じがした。かれの演奏時の腕、肩、腰、脚の動きを見ているとまさにパフォーミング・アーティストだった。伴奏の霜浦陽子さんもかれの動きに合わせ肩をいからしたり、身体をくの字に曲げたりと視覚的なおもしろみを加えてくれた。

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今回のチャス・ウェザビーとコリン・フジワラに会うのは初めてだったが、おもしろかったのはチャスがディヴィッド・コレヴァーとコロラド大の同僚であること、それにコリンがワシントン大のピアノ主任教授、ロビン・マッケーブを知っていること、またコリンのハズバンド(カメロン・ベネット)が1980年代に私たちの娘が行ったヴィクトリアの音楽キャンプに行っていたこと、それでチェロのシャピロをよく知っていることだった。日本酒を傾けながらこんなことで話がはずんだ。またまたスモール・ワールドを実感した。