2016年1月7日 (木)
うちの家宝:王義之の天朗気清

年末に古い物を整理していると、どうやら亡母が保管していてくれていたらしい私の掛け軸が出てきた。小学校六年とあるから今から68年前のものである。「天朗而気清」とあるが、当時その意味をどれだけ理解していたことやら。今、あらためて調べてみると、これは王義之の書で、意味するところは「空は晴れ、気は澄み、春風は和やかに吹いてくる」とある。この間までの不気味で嫌なB29爆撃機のもうこない平和な空を愛でてこの漢詩を先生が教えてくれたのだろう。これを亡母が保管していたのは大阪の三越百貨店に出展した記念だったからだろう。いま、あらためて母に感謝したい。これを私はうちの家宝にしたいと思っている。それにしても小学生でもうこんな漢詩を書かした当時の教育の大人ぶりに今にして驚いている。

もしそれ以来、書を続けておればどうなっていただろう。それ以来、書には一切関係なく過ごしたが、72歳になって書を再開した。先生に再開の初日、典型的な小学校の字と言われたが、もしこの掛け軸の存在を知っていたらこんな字も書けたのですと言いたかった。

 

 

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